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【インプレ】シマノ 20ツインパワーを徹底解説!剛性が優れて大物もらくらくキャッチ!

20ツインパワー
ミナギマン

20ツインパワーが今でも現役!

ミナギマン
ミナギマン

かなり完成度が高いリールだよね!

ひらめっち
ひらめっち

20ツインパワーを使っているアングラーはいまでも多いのではないでしょうか?

約4年前に発売された「20ツインパワー」シリーズは、多様な釣りシーンで活躍しており、アングラーからも評価が高いリールになります。

今回は20ツインパワーのインプレ記事をお届けしたいと思います。

20ツインパワーとは?

「20ツインパワー」シリーズは、2020年にシマノから発売された、堅実で信頼性の高いスピニングリールです。このシリーズは、その前モデルである「15ツインパワー」からイメージが一層強化されました。

特に注目すべきは、金属製のローター部分です。これにより、強い負荷がかかっても変形や歪みが少なく、安定した巻き心地を提供します。これにより、釣りの際に魚に主導権を渡さず、コントロールを保つことが可能です。

この種の感覚は、シマノの高級シリーズ「ステラ」で経験できるものですが、ツインパワーシリーズはより手頃な価格で同様の体験を提供し、多くのユーザーから支持を受けています。

「15ツインパワー」と「20ツインパワー」シリーズの間で、ローター部分の変形量は約60%も減少しました。前者が樹脂製ローターを採用していたことを考えると、これは顕著な進化です。

さらに、X-プロテクトによる防水性能の向上、滑らかな巻き心地の実現、マイクロモジュールギアIIやサイレントドライブの採用、ロングキャストスプールの搭載など、多方面での進化が見られます。

20ツインパワーの価格

機種名2500Sの自重(g)本体価格(円)
17セドナ245バリュープライス
21ネクサーブ265バリュープライス
22サハラ2409,300
21ナスキー24012,900
22ミラベル20515,700
21アルテグラ22017,800
19ストラディック22027,100
20ヴァンフォード17532,400
20ツインパワー21047,100
21ツインパワーXD20050,300
19ヴァンキッシュ16562,100
22ステラ20587,600

20ツインパワーはここがすごい!

シリーズ史上最軽量の実現

近年、スピニングリールの軽量化が進んでいますが、前作「15ツインパワー」は自重の重さが課題でした。これに対し、「20ツインパワー」はシリーズ史上最軽量を達成しました。特に2500Sモデルは、前作より30g軽い210gになりました。この軽量化は、「19ヴァンキッシュ」と共通のボディ設計によるものです。ただし、ボディ素材は「19ヴァンキッシュ」がマグネシウム、「20ツインパワー」がアルミニウムです。

金属ローターの採用

「15ツインパワー」では高強度樹脂製のローターが使用されていましたが、たわみが問題でした。「20ツインパワー」では、待望の金属ローターを採用し、18ステラと共通の素材を使用しています。これにより、たわみや歪みが抑制され、巻上げ力やドラグ性能が向上しました。

スプールのロングストローク化

以前は「ステラ」限定だったロングストロークスプールが、2019年から「ヴァンキッシュ」「ストラディック」にも採用され、今回の「20ツインパワー」にも搭載されました。これにより、糸の放出がスムーズになり、飛距離が伸びるため、特に遠投系の釣りにおいて重要な進化です。

駆動系の刷新

「18ステラ」の系譜を受け継ぎ、駆動系にはマイクロモジュールギア2とサイレントドライブが導入されました。これにより、ステラに近い滑らかな巻き心地とガタの少なさを実現しています。

防水性の向上

「15ツインパワー」のコアプロテクトから進化し、「18ステラ」や「19ヴァンキッシュ」と同じXプロテクトが採用されました。さらに、18ステラから改良された新設計のラインローラーも搭載され、最新の防水機構が投入されています。

15ツインパワーとの比較

新旧ツインパワー スペック比較15 TWIN POWERNEW TWIN POWER
ボディ・ローター素材ローター樹脂ローター金属ローター
HAGANEボディ
ギア関連マイクロモジュールギアⅡ
サイレントドライブ
HAGANEギアNEW◯※1
その他防水機構コアプロテクトXプロテクト
ロングストロークスプール
カーボンクロスドラグワッシャ※2

スペック

品番番手ギア
最大ドラグ
・耐力
自重B/Rハンドル
巻上長ナイロン
糸巻量(lb)
PE
糸巻量(号)
価格
C2000S20005.13kg180g9/140mm69cm12-125 / 16-100 / 20-750.6-150 / 0.8-110 / 1-80¥ 39,800
C2000SHG20006.13kg180g9/145mm82cm12-125 / 16-100 / 20-750.6-150 / 0.8-110 / 1-80¥ 34,209
2500S25005.34kg210g9/150mm78cm20-110 / 22-95 / 30-700.6-200 / 0.8-150 / 1-120¥ 32,340
2500SHG250064kg210g9/155mm89cm20-110 / 22-95 / 30-700.6-200 / 0.8-150 / 1-120¥ 32,340
C300030005.39kg215g9/155mm78cm10-180 / 12-150 / 16-1001-400 / 1.5-270 / 2-200¥ 37,730
C3000MHG300069kg215g9/155mm89cm30-130 / 35-110 / 40-851-190 / 1.2-150 / 1.5-120¥ 32,260
C3000XG30006.49kg215g9/155mm94cm10-180 / 12-150 / 16-1001-400 / 1.5-270 / 2-200¥ 32,300
3000MHG30005.89kg230g9/155mm86cm30-130 / 35-110 / 40-851-190 / 1.2-150 / 1.5-120¥ 36,000
400040005.311kg255g9/155mm87cm14-170 / 16-150 / 20-1251-490 / 1.5-320 / 2-240¥ 38,291
4000PG40004.411kg260g9/157mm72cm14-170 / 16-150 / 20-1251-490 / 1.5-320 / 2-240¥ 45,584
4000MHG40005.811kg255g9/155mm95cm10-160 / 12-120 / 16-901.2-250 / 1.5-200 / 2-150¥ 37,769
4000XG40006.211kg260g9/157mm101cm14-170 / 16-150 / 20-1251-490 / 1.5-320 / 2-240¥ 34,951
C5000XG50006.211kg260g9/157mm101cm16-190 / 20-150 / 22-1251.5-400 / 2-300 / 3-200¥ 39,886

インプレ

巻き心地

「20ツインパワー」の巻き心地は、ハイエンドリールを普段使う私でも満足できるレベルです。実際の釣りで感じる滑らかさは十分で、巻きのスムーズさや、下位モデルにありがちな巻き感のムラや重さがなく、軽快な使用感が特徴です。リトリーブ時のアタリを感じ取る釣りでも集中してリールを操作でき、安っぽさがなく上質な感触があります。この点は、ツインパワーの実釣に必要な性能をしっかりと備えていることを示しており、初心者から上級者まで長く愛用できるリールだと感じます。

また、マグシールド非搭載による巻きの軽さも注目点です。シマノ製リールとマグシールド搭載のダイワ製リールとの大きな違いは、この「巻きの軽さ」にあります。負荷が少ない状態では、マグシールドの特有の重さが感じられることがありますが、20ツインパワーは軽快でシマノらしい質感を保ちながらも軽い巻き心地が特徴です。ダイワ製リールの粘り気のある巻き心地が苦手な方には、特に20ツインパワーがおすすめです。

上位機種であるステラやヴァンキッシュと比較すると、20ツインパワーは微妙な巻きのザラツキ感があり、ステラはより滑らかでヌメヌメした感触があります。ヴァンキッシュとの差は巻き心地自体に大きな違いはないものの、ヴァンキッシュの方が巻き出しがさらに軽いです。20ツインパワーも十分な性能を持っていますが、使い比べると上位機種との差は確かに存在します。ツインパワーは滑らかですが、ステラと比べるとわずかなカサつき感があります。しかし、これが釣果に大きく影響するわけではなく、どれだけ細かい点にこだわりたいかという問題です。実釣に必要な性能を求めるなら、「20ツインパワーでも十分すぎる」と私は考えます。

重量

「20ツインパワー」の重さと重量感について、このリールは特に軽さを追求した設計ではないため、重さに関して顕著なメリットはありません。実際の感触としては、「特別に重いわけではないが、軽量というわけでもない」という印象です。

ステラやツインパワーのようなリールは、元々重量よりも剛性感や質感に焦点を当てて設計されています。そのため、リールの軽さを特に重視する方には向いていないかもしれません。例えば、超軽量ロッドを使用するトラウト釣りやライトゲームでは、軽さを重視した他のリールを選んだ方が満足度が高いでしょう。

一方で、サーフ釣りや大型魚を狙う釣りのように、タックルの耐久性やパワーが重要な場合には、「20ツインパワー」が非常におすすめです。私自身、ヴァンキッシュやイグジストも持っていますが、これらをサーフ釣りなどで使用しないのは、耐久性とパワーを優先するためです。軽さは重要ですが、それ以上に釣りのスタイルや目的に合ったリールを選ぶことが重要です。

剛性感

リールの剛性感は、負荷がかかった際の軽快な巻き心地に大きく影響します。魚を掛けた時のファイトはもちろん、ルアー操作や仕掛けの回収時にも、リールの剛性感が釣りの快適さを大きく左右します。

「20ツインパワー」の大きな進化点の一つは、金属製ローターの採用です。ローター素材は樹脂系と金属製に分けられますが、最近の小型スピニングリールでは炭素系樹脂素材が多く用いられています。しかし、実際に使用してみると、金属製ローターの優位性は明らかです。ローターを指で押してみるだけで、その違いが感じられます。

ステラは代々金属製ローターを採用しています。これと他のリールを比較すると、負荷がかかった時の巻きの軽さが異なります。20ツインパワーのローターは非常に強固で、ステラに劣らない剛性感を持っています。19セルテートや19ヴァンキッシュと比較しても、20ツインパワーのローターの剛性感は上回っており、これは負荷のかかる釣りにおいて間違いなく大きなアドバンテージになります。

ショアジギング、サーフ釣り、本流でのトラウト釣りやシーバスゲームなど、強度が求められる釣りにおいては、金属製ローターの強さが特に魅力的です。

ドラグ

ドラグの音量に関しては、やや大きめに設定されているように感じます。しかし、この音は爆音ではなく、シマノらしい心地よい音色で、不快感はありません。18ステラと比べると少し大きいものの、18ヴァンキッシュとはほぼ変わらないレベルです。

ドラグの質に関しては、シマノ特有のしっとりとした質感があります。カサツキやドラグの効きにムラがなく、ライトラインを使用しても安心してやり取りができます。最近のダイワのリールもシマノに似たドラグ特性を持つATDを採用していますが、特に目立つ優位性はないものの、デメリットもなく「信頼して使えるドラグ」という印象です。

飛距離・ライントラブル

ロングストロークによる飛距離の向上
20ツインパワーでは、糸巻き部分が前後に伸びるロングストローク化が実現されました。これにより、キャストの後半でもスプール径が小さくなりにくく、結果として飛距離が向上します。私が普段使用しているステラと比較しても、20ツインパワーを使用して飛距離が落ちるという印象はありません。ルアーや仕掛けの飛距離に関しては、全く不満がなく、ストレスフリーで釣りを楽しめます。

糸巻き形状とトラブルの有無
シマノ製リールは、ダイワ製と異なるオシュレーション方式を採用しており、私はシマノの構造が優れていると感じています。20ツインパワーも他のシマノ製リールと同様に、糸が均等に巻かれ、偏りがありません。使用するラインの号数に応じてスプールシャフトのワッシャー枚数を調整することで、快適な釣りが可能です。また、AR-Cスプールは適正な糸巻き量を保てば、ライントラブルはほぼ発生しないため、強い逆風時を除き、ライントラブルを気にせず使用できます。

ラインローラーの特徴
シマノ製リール全般に言えることですが、防水構造のラインローラーには粘度の高いグリスが使用されており、回転性能はそれほど高くないと感じます。特にトラウトやライトゲームでは、ラインローラーの回転が若干重たく感じられることがあります。気になる方には、他社製の2BB仕様のラインローラーへの交換をおすすめします。私自身、19ヴァンキッシュをライトゲームやトラウトで使用する際には、ラインローラーをカスタムしています。ただし、純正の防水ラインローラーベアリングは高価で、潮ガミによるベアリング交換がコストがかかる点が欠点です。個人的には、メンテナンス性とパーツ交換の容易さを考慮した、普通の2BB仕様のラインローラーが望ましいと思います。

ライバル機種との違い

21ツインパワーXD

まず、両モデルの最も顕著な違いは自重です。例えば、4000XGモデルを比較すると、ツインパワーは260gに対して、ツインパワーXDは245gとなっています。この重量差の主な要因はローターにあります。ツインパワーがアルミ合金製ローターを採用しているのに対し、ツインパワーXDはCI4+(炭素繊維強化プラスチック)製ローターを搭載しており、これが巻き感にも大きな影響を与えています。

ツインパワーXDのCI4+ローターは慣性モーメントが小さく、初動が軽く、回転レスポンスが優れています。しかし、その反面、スカスカとした感触で、ステラのようなシルキーな感触はありません。一方、ツインパワーは初動がやや重いものの、慣性モーメントを活かした重厚なフィーリングを提供します。

パワー面では、僅差ながら「20ツインパワー」が勝っていると言えます。ボディや駆動系は両モデルで同じですが、ローターの違いがパワーに影響を与えています。ツインパワーはローターの慣性モーメントにより、引き抵抗の大きなルアーやメタルジグの回収が楽に感じられます。特に重たいオモリの回収では、この違いが顕著になり、オフショアでの釣りでは違いを感じやすいでしょう。ただし、魚がヒットした際のポンピングなどでは、両モデル間の差はそれほど感じられないかもしれません。

総じて、金属製ローターを搭載し、ステラ系の回転フィーリングを持つ「20ツインパワー」は、万人に受ける「王道のハイパワースピニング」リールです。一方で、軽量ローターを採用し、パワーとレスポンスを両立させた「21ツインパワーXD」は、やや玄人向けの仕様と言えるでしょう。

22ステラ

シマノのステラは、ツインパワーの上位機種として位置づけられており、基本的には「ツインパワーの上位互換」と表現するのが適切です。両モデルのフィーリングは似ていますが、22ステラは現行モデルで唯一のフルメタルボディを採用しており、この点が最大の違いです。フルメタルボディは直接的な強さを感じさせるものではありませんが、精度や剛性がステラ特有のフィーリングに寄与しています。

機構面での大きな違いはオシュレートスピードです。22ステラは04モデル以来のスローオシュレートを採用し、これによりラインが密に巻かれ、ラインの放出抵抗が小さくなり、特定の条件下で飛距離が伸びます。また、リトリーブ中のリールの安定性が向上し、巻き感が良くなっています。しかし、密巻きによりキャスト時に下のラインを拾いやすくなるため、ライントラブルが起こりやすくなることもあります。

ツインパワーとステラの間で選択する際の軸は、「絶対的な性能」か「コストパフォーマンス」かになるでしょう。ステラはツインパワーの約2倍の価格ですが、資金があればステラを推奨します。ただし、スローオシュレートの特性を考慮すると、ルアー釣りの経験が浅い方はツインパワーを検討するのも良いでしょう。

また、ツインパワーとツインパワーXDにはあるが、ステラにはないものとして「4000PG」のラインナップがあります。4000PGは特定の釣りには支持がありますが、ステラには現時点でこの番手がなく、今後追加される可能性は低いと考えられます。

総じて、21ツインパワーXDは特定の釣りに適していますが、万人向けではなく、中途半端な印象を与えることもあります。20ツインパワーはよりオールラウンドで、セルテートは剛性感と巻きの軽さのバランスが特徴です。選択は釣りのスタイルや個人の好みによって異なります。

20ツインパワーに合わせたいロッド

まず、シーバスゲームに適したロッドとしては、9フィート以下のモデルが操作性に優れ、市街地の河川エリアでの正確なキャスティングに適しています。

シマノ(SHIMANO) スピニングロッド 20 ルナミス S80MLは、シーバス、青物、回遊魚、五目(~3kg)用として設計されており、全長は2.44mで短めですから、アキュラシー精度の高いアプローチを得意としています。継数は2本で、仕舞寸法は125.8cmになります。自重は111gしかないため、ロッドワークを活かしたルアーアクションを繰り出しやすいです。先径は1.7mmで、適合するルアープラグウェイトは6gから25gまで。適合するPEラインは、0.5号から1.5号までです。実売価格は3万円台と、ハイスペックに見合った価格帯に設定されています。

サーフでは大抵のロッドに合うと思いますが、ネッサXRと相性が良いと思います。

まとめ

「20ツインパワー」は、5年の時を経て達成された顕著な進化を遂げました。これは、32年にわたるその歴史に恥じない進歩と言えるでしょう。

リリース時には「半プラボディー」という批判もありましたが、実際の釣りでの性能は十分以上に強力です。もし更なる強度が必要な場合は、ステラやSWシリーズを選択するのが適切でしょう。

20ツインパワーは、多くのアングラーにとって最適なスペックを備えています。この点が、20ツインパワーの真の魅力だと私は考えます。

ABOUT ME
ミナギマン
ミナギマン
遠州灘サーフアングラー
1994年生まれ。出身は兵庫県で海を求めて静岡県磐田市に移住してきました。サーフフィッシングを楽しんでいる遠州灘サーフアングラーです。YouTubeでも活動しており、伊良湖から磐田までをフィールドとしています。
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