【福井・石川】北陸サーフおすすめポイント6選|千里浜と能登地震後の最新事情
今回は北陸(福井県・石川県)のサーフを紹介します。
最初に、この記事でいちばん大事なことを書きます。能登半島北部の釣り場情報は、地震で無効になっている可能性が高いです。古いガイドや釣果情報をそのまま使わないでください。理由を説明します。
【最重要】能登半島地震で海岸線が変わりました
金沢大学が2026年1月20日に発表した調査結果です。
- 海岸線に沿って510地点で隆起量を計測
- 隆起域の延長は約100kmに及び、世界最長級
- 隆起量は0.1〜5.2m
- 最大級の隆起は猿山岬付近と鞍崎周辺
笹川平和財団の海洋政策研究所も、輪島市門前町鹿磯地区で最大約4mの海岸隆起を確認し、「能登半島北部沿岸のほぼ全域で隆起による海底の露出が確認」されたとしています。結果として「ほとんどの漁港が干上がり、機能不全に陥った」。
海上保安庁も、能登半島沖の海底で約3mの隆起を確認しています。
釣り人にとって何を意味するか
シンプルです。能登北部(輪島〜珠洲方面)では、地震前の海岸線・水深・地形の情報が通用しません。
- 旧来の釣り場ガイドの水深情報は使えない
- 以前の一級ポイントが陸地になっている可能性がある
- 露出した旧海底面の足場としての安定性は評価されていない
- 奥能登の道路には通行止め・規制が残っている
なので、この記事では能登北部のサーフを推奨ポイントに含めていません。加賀〜口能登(内灘・千里浜・徳光)と福井県側を主軸にしています。
奥能登に行く場合は、石川県の「奥能登の道路通行状況」ページと「石川みち情報ネット」で最新状況を確認してから動いてください。
北陸のサーフの地形
石川県:加賀は日本有数規模の砂丘海岸
石川県の公式サイトは、県内の海岸をこう分けています。
- 能登・外浦:各所に海岸段丘が発達し、波浪浸食が著しい険しい地形
- 能登・内浦:沈降性の入り組んだ静かな海岸線
- 加賀:南部を除いて単調な砂丘海岸が連なり、その規模は日本有数のもの
サーフフィッシングの主戦場は、構造的にこの加賀〜口能登側にあります。内灘・千里浜・徳光・安宅・片野。ここが北陸のサーフです。
福井県:岩礁と砂浜が明確に分かれる
福井県の越前加賀海岸国定公園について、県は「甲楽城断層を境とした隆起海岸」で「日本海の激しい波浪を受けて、海食崖や奇岩」が形成されていると説明しています。東尋坊の柱状節理が代表です。
一方、九頭竜川の河口側には三里浜砂丘が広がります。南北10km、東西1.5kmの砂丘で、九頭竜川の砂州として発達した地形です。
つまり福井は、越前岬周辺=岩礁、九頭竜川河口〜三国・あわら=砂浜とはっきり分かれます。サーフをやるなら北側です。
狙える魚
以下は釣り情報サイトの記載で、公的な裏付けはありません。目安として見てください。
| エリア | 海岸 | 挙げられている魚種 |
|---|---|---|
| 福井 | 波松海岸(あわら市) | シロギス、カレイ、チヌ、ヒラメ、マゴチ、ハマチ、サゴシ、アオリイカ |
| 福井 | 浜地海岸(坂井市) | シロギス、カレイ、チヌ、ヒラメ、マゴチ、シーバス、ハマチ、アオリイカ |
| 福井 | 三里浜(福井市) | シロギス、カレイ、チヌ、ヒラメ、マゴチ、ハマチ、サゴシ、シーバス |
| 石川 | 内灘海岸 | シロギス、ヒラメ、マゴチ、クロダイ、サゴシ |
| 石川 | 千里浜(羽咋市) | キス、カレイ、ハゼ、ヒラメ、シーバス、クロダイ |
| 石川 | 徳光海岸(白山市) | キス、カレイ、アイナメ、クロダイ、サワラ、スズキ |
波松海岸については「季節関係なくマイクロベイトパターン(1cm〜2cm)が多く」、ブレード付きメタルジグやクリアカラーが有効という記載があります。ベイトが小さいなら、ルアーも小さく。大型ミノーを投げ続けても反応が出ない可能性があります。
ポイント比較
| ポイント | 県・市町 | 駐車場 | トイレ | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 波松海岸 | 福井・あわら市 | 約20台 | あり(洗い場も) | テトラ突堤への侵入禁止 |
| 浜地海岸 | 福井・坂井市 | あり(夏季有料) | あり | 7〜8月は砂浜での釣り禁止 |
| 三里浜・九頭竜川河口 | 福井・福井市/坂井市 | 不明 | 不明 | 三国突堤は釣り禁止情報あり |
| 内灘海岸 | 石川・内灘町 | あり(詳細不明) | あり | ライブカメラあり |
| 千里浜 | 石川・羽咋市/宝達志水町 | 砂浜を車で走れる | ― | 通行可否は当日判断 |
| 徳光海岸 | 石川・白山市 | 不明 | 不明 | 隣接に温泉施設 |
設備で選ぶなら波松海岸です。駐車場は約20台と小さいですが、トイレの横に洗い場があり、ウェーダーや釣り具を洗えるという記載があります。これは地味ですが遠征では効きます。
波松海岸(福井県あわら市)
遠浅のサーフで、等間隔に配置されたテトラ突堤が並びます。この突堤が位置把握の目印になり、初見でも組み立てを立てやすいのが利点です。
金沢市から高速で約1時間、福井市から下道で約40分。駐車場は約20台で、「ゴールデンウィーク時でも満車にならない余裕がある」とのこと。
トイレ横に洗い場があります。ウェーダーや釣り具を洗ってから車に積めるので、遠征の帰り道が快適になります。
【注意】海岸線への一般車両の侵入は禁止、テトラ突堤への侵入も禁止とされています。高波と離岸流にも注意してください。
シーズンは5〜6月にサゴシ・ハマチ・アオリイカ、4〜6月にマダイ・クロダイ、通年でヒラメ・ホウボウ・シーバスという記載があります。
浜地海岸(福井県坂井市)
坂井市の公式サイトが「県内でも有名な透明度の高い水」と紹介する海岸です。砂が細かくサラサラで、衣服から落ちやすいとのこと。隣接するあわら市の波松海岸から続く海岸線なので、波松とセットで考えられます。
【重要】7〜8月の海水浴シーズンは砂浜での釣りが禁止とされています(釣具店の情報)。おすすめ季節は春・秋・冬。まき餌釣りも禁止です。
「離岸堤は危険なので近づかないで下さい」とも明記されています。ライフジャケット着用が推奨されています。
周辺には雄島、東尋坊、越前松島水族館があり、家族連れの遠征とも組み合わせやすい立地です。
三里浜・九頭竜川河口(福井県福井市・坂井市)
南北10km・東西1.5kmの砂丘海岸で、九頭竜川の砂州として発達した地形です。海岸側から外列・中列・内列の三列砂丘が並びます。
広大なサーフで、タカス海水浴場近くのテトラ帯が好ポイントとされています。ただし駐車場・トイレの情報は確認できませんでした。
【重要】三国突堤(九頭竜川河口の堤防)については、複数の情報源が「釣り禁止/立入禁止」に言及しています。管理者による一次情報は確認できなかったので断定は避けますが、堤防・突堤部は避けて、砂浜側に限るのが安全です。
坂井市では釣り人の海中転落による死亡・行方不明事故が報じられています。堤防に上がらない、という判断がそのまま身を守ります。
内灘海岸(石川県内灘町)
金沢市の北隣、加賀の砂丘海岸の入口にあたるポイントです。内灘町が公式にライブカメラを公開しているので、行く前に海況を目で確認できます。これは他のポイントにない強みです。
海水浴場の開設期間は令和8年7月18日〜8月16日、遊泳時間9:00〜17:00。町のページで離岸流への注意喚起と対処法が周知されています。
利用ルールとして、夜9時以降は音の出る花火や騒音を伴う活動を行わない、海水浴場エリア内や公衆トイレ付近での火気使用は不可、ゴミは炭を含めすべて持ち帰り、と定められています。釣りの可否や車両乗り入れについては、町のページに記載がありませんでした。
【注意】内灘町は令和6年能登半島地震で液状化被害が発生した自治体です。海岸へのアクセス道路の復旧状況は、町の「重要なお知らせ」で確認してから向かってください。
千里浜(石川県羽咋市・宝達志水町)
日本で唯一、車で砂浜を走れる海岸です。宝達志水町の今浜海岸から羽咋市の千里浜まで全長約8km。
なぜ走れるのか。宝達志水町の説明では「砂の粒子が細かいため」。締まった砂が路面になっているわけです。
【最重要】通行できるかどうかは当日でないと分かりません。羽咋市と宝達志水町の両方が、「『明日は走行できますか』というお問合せがございますが、当日の状況でないとお答えできません」と明記しています。西寄りの風により波が走行路に寄せると通行禁止になるためです。
確認先は3つあります。①石川県の「千里浜なぎさドライブウェイ交通規制情報」ページ ②羽咋市が公開している千里浜ライブカメラ(YouTubeライブ配信) ③電話:石川県中能登土木総合事務所 羽咋土木事務所 0767-22-1225
走行上の注意として、羽咋市は「砂が白くなったところは、タイヤがはまってしまうことがあります」「波打ち際での停車を避ける」としています。白い砂=乾いた砂=スタックすると覚えてください。
そして釣り人として一番大事なこと。ここは車が走る「道路」です。千里浜で釣り自体を規制する記載は見つかりませんでしたが、走行帯への駐停車や、車の通る方向へのキャストは絶対に避けてください。
徳光海岸(石川県白山市)
白山市の松任海浜公園に隣接する海岸です。遠浅の砂浜で、狙えるのはキス、カレイ、アイナメ、クロダイ、サワラ、スズキとされています。
駐車場・トイレについては白山市の公式ページに明記がなく、確認できませんでした。公園と松任海浜温泉「おつかりさま」が隣接しているので、釣行後に温泉に入れるのは魅力です。
海水浴場の開設は年により変わります。令和8年度は8月11日で終了し、8月12日以降は遊泳できないとの案内が出ていました。
金沢市街から近く、北陸新幹線で来て金沢でレンタカーを借りる、という遠征プランに組み込みやすい立地です。
石川県・福井県のルール
石川県
石川県の「遊漁ルールブック<海面編>」より。
- 使える漁具は「竿釣及び手釣」「投網」「徒手採捕」「はす」「たも網及び叉手網」のみ
- 禁止:かに網、チョッキ銛、水中銃、トローリング、潜水器を用いた採捕
- 採捕禁止区域:かき養殖施設から周囲50m以内、いわのり漁場、定置網漁具から周囲200m以内
- 「石川県全沿岸域に漁業権が設定されており、アワビ、サザエ、ワカメなどを採ると漁業権侵害として罰せられることがあります」
- アワビ・ナマコ・シラスウナギの無許可採捕は3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金、漁業権侵害は100万円以下の罰金
サーフでのルアー釣りそのものは問題ありません。ただし磯やテトラで貝や海藻に手を出すのは重大な違法行為になります。県全域に漁業権が設定されている点は、他県より意識しておく必要があります。
福井県
福井県も遊漁者が使用できる漁具漁法が指定制で、竿釣り等が含まれます。爆発物・毒物・電気を用いた採捕は禁止。ナマコ・アワビ等の無許可採捕は3年以下の懲役または3,000万円以下の罰金です。
ただし正直に書いておくと、福井県の公式規則ページは文字化けで本文を完全には読み取れませんでした。ヒラメ等の具体的な全長制限値は確認できていません。釣行前に福井県水産課で確認してください。
安全情報
離岸流:北陸のサーフは発生3条件を満たします
第一管区海上保安本部によれば、離岸流は流速が毎秒2mに達する場合もあり、幅は10〜30m程度、沖へ数十m〜数百mに及びます。「毎秒2mはオリンピックの水泳、自由形金メダリストが泳ぐ早さとほぼ同じ」です。
そして発生しやすい海岸の3条件がこれです。
- 太平洋や日本海などの外洋に面している
- 遠浅で海岸線が長い
- 波が海岸に対して直角に入る
北陸の主要サーフは、この3つにそのまま当てはまります。対処法は①慌てずに流れに逆らわない ②岸と平行に泳ぐ ③抜け出したら岸へ、です。
一発大波
海上保安庁は、突然の大波(一発大波)で死亡または行方不明事故が頻発しているとして注意喚起しています。足場の低い岩場や防波堤で突然押し寄せ、釣り人を海に流します。
福井新聞には敦賀海上保安部の連載があり、「海に落ちたリュック拾おうとした瞬間…怖い『一発波』 釣りは慣れたころが一番危険」という記事が出ています。
推奨されている対策は、①釣行前に気象・海象と潮汐を必ず確認 ②ライフジャケット着用と滑りにくい靴 ③行き先と帰宅予定時間を家族に伝え、防水パック入りの携帯電話を携行 ④海中転落時は118番、です。
遠征の実務情報
2024年3月16日に北陸新幹線の金沢〜敦賀間が開業し、アクセスが大きく変わりました。
- 新駅は小松、加賀温泉、芦原温泉、福井、越前たけふ、敦賀の6駅
- 東京から福井まで2時間51分(36分短縮)、敦賀まで3時間8分(50分短縮)
| 最寄り駅 | 対応する釣り場 |
|---|---|
| 芦原温泉駅 | 波松海岸、浜地海岸、三国方面 |
| 福井駅 | 三里浜・九頭竜川河口方面 |
| 金沢駅 | 内灘海岸、千里浜、徳光海岸 |
| 小松駅・加賀温泉駅 | 安宅海岸、片野海岸 |
芦原温泉駅が波松・浜地の最寄りになるのは、遠征プランとして使いやすいと思います。空路なら小松空港から金沢駅まで最短40分。レンタカーはほぼ必須です。
行く前に必ず見るリンク
| 目的 | 確認先 |
|---|---|
| 千里浜の通行可否 | 石川県「千里浜なぎさドライブウェイ交通規制情報」/羽咋市の千里浜ライブカメラ/電話 0767-22-1225 |
| 奥能登の道路 | 石川県「奥能登の道路通行状況」/石川みち情報ネット |
| 内灘の海況 | 内灘町のライブカメラ |
| 遊漁ルール | 石川県「遊漁ルールブック<海面編>」/福井県水産課 |
| 緊急時 | 118番(海上保安庁) |
正直に書いておきます
この記事を作るにあたって、埋まらなかった穴があります。
- 千里浜の現在の通行ステータス:県のページが状態を画像で表示する仕様のため、文字として確定できませんでした
- 福井県のヒラメ等の体長制限:県ページが文字化けで取得できず
- 各漁港の釣り可否:石川県漁港管理条例の本文にアクセスできませんでした
- 地震後の海岸単位の立入禁止区域:道路の通行止め情報は公的に存在しますが、海岸ごとの一覧は見つかりませんでした
- 波松・三里浜の市町公式による駐車場・トイレ情報
とくに能登北部については、地震による地形変化の実態が海岸単位で確認できないため、あえて推奨ポイントに含めませんでした。現地の看板・バリケードの指示が最優先です。
まとめ
- 能登北部は隆起域延長約100km・隆起量0.1〜5.2m。地震前の情報は使えない
- サーフの主戦場は加賀〜口能登(内灘・千里浜・徳光)と福井の北部(波松・浜地・三里浜)
- 千里浜は日本で唯一、車で砂浜を走れる海岸。ただし通行可否は当日判断
- 白い砂はスタックする。走行帯へのキャストは厳禁
- 設備なら波松海岸(トイレ横に洗い場あり)
- 海況確認なら内灘(町公式ライブカメラ)
- 浜地は7〜8月の砂浜での釣りが禁止
- 石川県は全沿岸域に漁業権が設定。貝・海藻に手を出さない
- 北陸新幹線の敦賀延伸で、東京から福井2時間51分
北陸は「日本海側の入口」として行きやすくなったエリアです。千里浜のように他ではできない体験があるのも魅力だと思います。ただし地震の影響と、当日の通行可否だけは必ず確認してから動いてください。
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