【インプレ】22ステラの最強密巻き。これがシマノのフラッグシップモデルだ!
22ステラがほしい!
シマノのすべての技術を搭載した最強リールだよ!
釣り人ではない人にまで広く知られたシマノのスピニングリールのフラッグシップモデル、ステラ。2022年春に長らく待ち望まれたモデルチェンジが実施され、大きな話題となりました。
特に今回のモデルは、過去のモデルの中でも非常に注目され、人気が高く、発売前から予約が殺到し、手に入れることが難しい状態になりました。この記事では、22ステラの仕様や使用感について詳しく説明します。
22ステラとは
「ステラ」は、シマノのスピニングリールのフラッグシップモデルであり、1992年のデビュー以来、30年以上にわたり、多くの釣り愛好家から支持され続けています。
その印象的な性能とデザインにより、「いつかはステラ」という憧れを抱く方も多いでしょう。
しかし、このステラも最新モデルである「18ステラ」から4年ぶりにフルモデルチェンジを果たし、2022年にリニューアルされたことから、「22ステラ」という通称で呼ばれています。
シマノのリール機種別比較
機種名 | 2500Sの自重(g) | 本体価格 |
17セドナ | 245 | バリュープライス |
21ネクサーブ | 265 | バリュープライス |
22サハラ | 240 | 9,300 |
21ナスキー | 240 | 12,900 |
22ミラベル | 205 | 15,700 |
21アルテグラ | 220 | 17,800 |
19ストラディック | 220 | 27,100 |
20ヴァンフォード | 175 | 32,400 |
20ツインパワー | 210 | 47,100 |
21ツインパワーXD※ | 200 | 50,300 |
19ヴァンキッシュ | 165 | 62,100 |
22ステラ | 205 | 87,600 |
22ステラのここがすごい
インフィニティループ
インフィニティループによる投げ心地 22ステラは、シマノが20年前に導入した「密巻き」機能を復活させた超密巻き機能を搭載しています。ハンドルを回転させると、スプールの上下運動が非常に遅く設定されており、キャストのフィーリングに大きな影響を与えています。例えば、C3000XGモデルではスプールが上下に一往復するのに約8回転かかります。これは他のリールと比較して明らかな違いを感じます。
実際にキャストすると、ラインの放出感が非常にスムーズで、ライン同士がぶつかる感覚が大幅に減少します。シマノのスピニングリールに慣れている方には、懐かしい感覚を思い出すことでしょう。フワフワと仕掛けが飛んでいく感覚が、22ステラの顕著な進化点です。
アンチツイストフィン
アンチツイストフィンは、ラインローラー部に取り付けられた小さなパーツで、薄い板状のヒレのような部品がラインのたるみを排除します。この機能は目立たないかもしれませんが、実際にラインを巻いてみると、その効果は予想以上に大きかったです。
ラインが適度に弛みすぎるとフィンが外れてしまいますが、軽微な糸フケであれば、ラインをまっすぐに巻き取ることができます。これにより、ライントラブルを減少させ、密巻き機能の再導入が可能になりました。
その他前モデル「18ステラ」からの変更点
22ステラは内部ギアの耐久性が2倍に向上した「インフィニティクロス」を搭載しています。
これにより、ドライブギアとピニオンギアの噛み合う面積が広がり、耐久性が従来比約2倍にアップしました。その結果、ステラの巻き心地が長期間にわたって持続することが保証されています。
また、新たに導入された「インフィニティドライブ」は、シマノの「X-SHIP」構造を更に進化させ、パワフルで滑らかな巻き上げを実現しています。特殊低摩擦ブッシュと表面処理を施したメインシャフトにより、回転トルクが低減し、巻き上げが効率的に行えるようになっています。
さらに、内部ギアの破損を防ぐための新機構も導入され、22ステラは性能向上だけでなく、耐久性と信頼性も向上しています。
- インフィニティクロス:ギアの耐久性が約2倍
- インフィニティドライブ:巻き上げの摩擦低減
- DURAクロス:ドラグワッシャーの耐久性が10倍以上向上
- 新形状AR-Cスプール:ドラグノブへのライン絡み現象
22ステラのスペック
ラインナップ
番手 | ギア比 | 実用ドラグ力/最大ドラグ力(kg) | 自重(g) | ナイロン糸巻量 | フロロ糸巻量 | PE糸巻量 | 最大巻上長(cm) | ハンドル長(mm) | ベアリング数 | 定価(円) |
1000SSPG | 4.4 | 2/3 | 165 | 2.5lb-100m | 2.5lb-90m | 0.4号-100m | 55 | 35 | 12/1 | 85,400 |
C2000S | 5.1 | 2/3 | 170 | 4lb-100m | 4lb-85m | 0.6号-150m | 69 | 40 | 12/1 | 86,600 |
C2000SHG | 6 | 2/3 | 170 | 4lb-100m | 3lb-110m | 0.6号-150m | 81 | 45 | 12/1 | 86,600 |
C2500S | 5.1 | 2/3 | 175 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 70 | 45 | 12/1 | 86,600 |
C2500SXG | 6.3 | 2/3 | 175 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 87 | 45 | 12/1 | 86,600 |
2500S | 5.1 | 2.5/4 | 205 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 75 | 50 | 12/1 | 87,600 |
2500SHG | 5.8 | 2.5/4 | 205 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 86 | 55 | 12/1 | 87,600 |
C3000SDH | 5.1 | 6/9 | 220 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 75 | 45 | 14/1 | 89,900 |
C3000SDHHG | 5.8 | 6/9 | 220 | 5lb-110m | 5lb-100m | 0.6号-200m | 86 | 45 | 14/1 | 89,900 |
C3000MHG | 5.8 | 6/9 | 210 | 8lb-130m | 8lb-110m | 1.2号-120m | 86 | 55 | 12/1 | 87,600 |
C3000XG | 6.4 | 6/9 | 210 | 3号-150m | 3号-130m | 2号-200m | 94 | 55 | 12/1 | 87,600 |
3000MHG | 5.7 | 6/9 | 235 | 8lb-130m | 8lb-110m | 1.2号-120m | 84 | 55 | 12/1 | 88,000 |
4000M | 5.3 | 7/11 | 260 | 3号-120m | 3号-110m | 1.5号-200m | 87 | 55 | 12/1 | 88,000 |
4000MHG | 5.7 | 7/11 | 260 | 3号-120m | 3号-110m | 1.5号-200m | 93 | 55 | 12/1 | 88,000 |
4000XG | 6.2 | 7/11 | 260 | 4号-150m | 4号-145m | 2号-240m | 101 | 57 | 12/1 | 88,000 |
C5000XG | 6.2 | 7/11 | 260 | 5号-150m | 5号-135m | 3号-200m | 101 | 57 | 12/1 | 91,900 |
インプレ
リールの重さ
22ステラは軽量ではないことを覚えておいてください。ステラは元々、軽さを重視するために設計されたリールではありません。軽さを求める方には、軽いリールを選ぶことをおすすめします。
シマノのコアソリッドシリーズとクイックレスポンスシリーズは、それぞれ異なる特性を持っており、どちらも魅力があります。ステラは軽量ではないものの、金属ボディやローターなどの堅牢な設計により、負荷がかかった際の安定感や初期性能の持続性に優れています。抵抗が大きい仕掛けを取り扱ったり、リールを力強く巻き取る場面においては、ステラの頑丈さが際立ちます。
クイックレスポンスシリーズのリールであるヴァンキッシュやツインパワーXDと比較すると、22ステラには明らかな差が存在します。これらのリールも優れた製品ですが、負荷がかかるときの余裕が不足しています。小型魚を狙う場合、ステラの剛性感は充分すぎるほどです。
巻き心地
ステラの巻き心地について、時折異音に関する質問が寄せられますが、ステラであっても、リールを巻く際には一定の音が発生します。
ハンドルを回転させると、シュルシュルという回転摩擦音が聞こえることは正常です。特に新品のリールでは、グリスやギアがまだ馴染んでいないため、駆動音が多少大きくなることもあります。
22ステラにおいて、巻き重り感が軽減されている点に注目します。旧モデルのステラでも、巻きが重たいとは言えませんでしたが、ハイギアモデル特有の巻き出しの重さやもたつき感が目立たなくなりました。
この改善は、ローターが軽いリールの「スカスカ感」は失わず、エクストラハイギアのギアやグリスが馴染んでいない状態でも非常にスムーズに巻けることに起因しています。この巻きの軽さには、インフィニティドライブだけでなく、密巻き機能であるインフィニティループも影響しているようです。
スプールの上下運動が少なくなることで、無駄な摩擦やパワーロスが軽減され、巻き心地が向上している可能性が考えられます。
シマノ製リールは、ダイワのマグシールド搭載機種とは異なり、粘性のあるマグオイルによる微妙な巻き重り感や、マグオイルの劣化による巻きの影響を受けにくいのも利点です。
巻き心地と異音に関して、22ステラはステラ特有の質感を保ちつつ、軽快な巻き心地が向上して進化しています。ヌルヌル感やしっとり感は健在で、ギアが確実に噛み合っているため、安心して負荷を掛けて使用できます。
ドラグ
硬質で微調整可能な質感 ステラのドラグノブは高級感あふれる金属製で、その質感は非常に優れています。この点において、ステラはまさに一流です。
ドラグノブを回すと、高級感漂う音と質感が楽しめ、ピッチも細かく微調整が可能で、不満を感じることはありません。
ドラグノブの出っ張りがなくなり、ライン絡みが減少したとの報告もありますが、個人的には旧モデルでもライントラブルはほとんど経験しませんでしたので、この点については特に注目していません。
スムーズさと程よい粘りは変わらず ステラのドラグは、スムーズでありながら程よい粘りがあるため、使い心地は非常に快適です。カサつきや引っ掛かりはほとんどなく、至近距離での釣りにも信頼性があります。ドラグの性能に大きな進化は感じられませんが、以前から不満はありませんでしたので、これは問題ありません。
ステラのドラグは一般的に優れていましたが、使い続けるうちに気になる点はワッシャーの耐久性でした。一部のモデルではカーボンワッシャーが使用され、これは最初は硬い傾向があり、摩擦が生じやすいという問題がありました。
個人的に、小型から中型のスピニングリールにおいて、フェルトワッシャーがスムーズ性において最適だと考えています。
しかし、これまでのステラは1~2年でワッシャーが劣化し、ドラグの滑りやムラが顕著になることが多かったのです。22ステラでは、ワッシャーが進化し、耐摩耗性が10倍以上向上しているとのこと。
剛性感
ステラは、代々金属ボディと金属ローターにこだわりを持つリールで、多くの愛用者がその剛性感に魅了されています。私もヴァンキッシュやクイックレスポンスシリーズを使うことはありますが、ステラと比較すると、違いがはっきり感じられます。
負荷をかけた際のボディとローターの歪みがなく、湧き上がるパワーに対しても、ステラが優れていると感じます。負荷を掛けてもボディが歪まず、ゴリゴリと巻き取ることができる安心感と安定感は、ステラならではです。
ヴァンキッシュやツインパワーXDも素晴らしいリールですが、負荷に対する余力が少なく、ステラの方が「リールを自動的に巻き続けられる」ような感覚があります。
なお、ステラのボディはマグネシウム素材で、ローターについてはC2500番まではマグネシウム、それ以外はアルミ製です。
初期性能の持続性 耐久性については、発売から4年間使用した18ステラは、ギア周りのオーバーホールをせずにまだ使用可能な状態を維持しています。
特に4000XGモデルは、サーフでヒラメやマゴチ、ショアジギングなどで使用し、巻き心地にはハンドル回転時のザラつきが一部見られるものの、ガタつきはほとんどありません。インフィニティクロスによる耐久性の進化を考えると、ステラはハイエンドリールとして十分な耐久性を備えていることが期待されます。
飛距離とライントラブル
インフィニティループによるキャストフィールの大幅な向上が、22ステラの注目ポイントです。
この新機能は密巻き機能の復活で、スプールに巻かれたラインが非常に整然としており、見ているだけでも満足感を覚えます。
実際にキャストしてみると、これまでのシマノやダイワのリールと比べて明らかに快適です。ラインが出ていく際の抵抗感が軽減され、スムーズなキャストが可能です。特にロングストロークスプールとの相性が優れており、飛距離が伸びるルアーを使用しても、スプールの径が小さくなりにくく、ラインがスプールエッジに当たることによる失速が少ないため、しっかりと飛距離を伸ばすことができます。
飛距離の違いについて、実際に22ステラと他のリールを比較してみましたが、50mmほどのルアーを使用した場合、22ステラは約1~2mほど飛距離が伸びています(ダイワ製3000番との比較)。キャストフィーリング的には大きな違いを感じましたが、実際の飛距離においてはそこまで大きな差はないようです。したがって、飛距離については過度な期待はしない方が良いかもしれません。
ライントラブルの有無について、以前シマノが採用していた密巻き機能は、ラインの巻き量が多い場合や強風時にライントラブルを引き起こしやすかったことがありました。しかし、22ステラでは超密巻き機能の復活とAR-Cスプール、アンチツイストフィンの採用により、ライントラブルの発生は特に問題ありません。アンチツイストフィンはラインの弛みを排除し、その効果は明白です。これにより、向かい風の釣行でもライントラブルを心配せずに済みます。
ライントラブルを防ぐ方法
密巻きリールを使いこなすためのコツの中でも、特にライントラブルの発生確率を減らすための方法を紹介します。
- 適切なハリのあるラインを選ぶ
- ラインを過度に巻きつけない
- 糸巻き形状を平行または緩めの逆「ハの字」に調整する
- フェザリングを使って余分な糸ふけを抑える
- テンションをかけてラインを巻き取る
- ライン選びは適度なハリのあるものを選びましょう。このようなラインはスプールに巻きつきにくく、ラインが一度に放出されるのを防ぎます。スピニングリールでのキャスト時、投げたルアーがラインを引っ張り、スプールに巻かれたラインが順番にばらけながら放出されます。ハリのあるラインは過剰なばらつきを防ぎ、トラブルを回避できます。
- ラインを適切な量に巻きすぎないようにしましょう。ラインを過剰に巻くと、どのリールでもライントラブルの原因になります。特に密巻き機構を持つリールでは、ラインの過剰巻きが注意が必要です。メーカーの推奨糸巻き量を守ることをおすすめします。
- 糸巻き形状を平行から緩めの逆「ハの字」に調整します。ハの字型になると、ドラグノブ側のラインがばらけやすくなり、トラブルの原因になります。この調整は密巻きリールを快適に使用するために欠かせない作業です。
- キャスト後にはフェザリングを行い、ラインをたるませないようにしましょう。フェザリングはラインの放出や着水後の糸ふけをコントロールするテクニックで、ライントラブルを防ぐのに役立ちます。特に密巻きのリールでは、糸ふけを抑えて巻き始めることが重要です。
- ラインを巻き取る際には、なるべくテンションを掛けることを心掛けましょう。釣りの中にはラインを張りにくいシーンもありますが、テンションをかけてラインを巻くことはライントラブルを回避するのに役立ちます。テンションをかけながらラインを巻くことを意識し、ライントラブルを減少させましょう。
ライバル機種との違い
ツインパワー
ステラとツインパワーのコンセプトは似ており、どちらも軽さより剛性感を重視した設計です。ただし、基本性能に関しては、正直言ってツインパワーでも十分と言えます。
強い負荷をかけた際のガッチリ感や細部の質感、初期性能の維持といった点でステラが優れていると言えますが、限界の使用をしない場合、ツインパワーでも充分に対応できます。
使用頻度が高くない方や、あまりこだわる必要を感じない方にとって、ツインパワーは完全に十分なリールだと感じます。
ヴァンキッシュ
ステラとヴァンキッシュについては、使用方法によって好みが分かれることがあります。
ヴァンキッシュはリール自体が軽量であることがメリットですが、巻き出しの軽さと慣性の不在が良い意味で特徴的です。軽量な操作や、ルアーを繊細に操ったり、ハンドルを小刻みに巻いて止めるような使い方には、重厚な巻き心地は必要ありません。
一方、一定の速さで巻き続けたり、負荷のかかる釣りにおいては、ステラの利点が大いに発揮されます。したがって、釣りの種類に応じて、ヴァンキッシュやステラのどちらが好みかが異なることがあります。
釣りに合わせたステラの番手
- アジング:1000、C2000S、C2000SHG。軽量リグと細いラインに最適。
- エギング:2500、2500S、2500SHG、C3000、C3000HG。PE0.8号150m巻きが基準。
- エリアトラウト:1000、C2000S。軽量で巻き出しの軽さが特徴。
- 渓流トラウト:C2000SHG。軽量で早い巻き取りが可能。
- シーバス:2500SHG、C3000HG、4000XG。PE0.6号から1.5号に対応。
- バス釣り:C2000S、C2000SHG、2500S、2500SHG。フィネス釣りや小型プラグに適しています。
22ステラに合わせたいロッド
サーフ限定なのですが自分が22ミラベルに合わせたいロッドはこの2つですかね↓
まとめ
22ステラは次のような人におすすめです。
- 釣りに慣れている中級者
- 高性能と優れた質感を求めている方
- 長く愛用したい方
- リセールバリューの利点を理解している方
最高水準の性能、質感、耐久性を備えたリールを長く使い、将来手放す際に高いリセールバリューを享受することができます。
22ステラは至高のリールです。あなたの釣りライフが楽しくなること間違いなしです!