【トラブル】24ツインパワーや22ステラの密巻き(インフィニティループ)のトラブルの対処方法や対策をご紹介します。
密巻きでライントラブルが置きた!
使うには少々コツがいるぞい!
24ツインパワーが遂に登場しました!密巻き(インフィニティループ)が搭載されたことにより、あちこちで論争が起きています!笑
今回は密巻きのトラブルや対処方法について紹介したいと思います。
22ステラ、23ストラディックとの比較はこちら↓
密巻き(インフィニティループ)とは
インフィニティループ(密巻き)とは、スプールの上下動する速度を低速化することで、スプールにラインがきれいに緻密に巻き付けられることです。
インフィニティループにより、キャスト時のライン放出抵抗が少なくなり、キャストフィールの向上や飛距離アップなどのメリットがあります。
シマノは20年前に「密巻き」機能を導入しており、22ステラでは超密巻き機能を搭載しています。今回24ツインパワーにもインフィニティループが搭載されていることで再び話題を呼んでいます。
密巻きのメリット・デメリット
メリット:
- 優れたキャストフィール: インフィニティループを搭載したリールは、キャスト時の感触が非常に良好です。フルキャスト時の飛距離は密巻きがないリールと大差ありませんが、力を抑えた7~8割の力で投げても、フルキャストに近い飛距離を実現できます。例えば、密巻き非搭載リールでフルキャストが50m、8割キャストが40mの場合、密巻き搭載リールではフルキャストで51~52m、8割キャストで45m程度の飛距離が期待できます。
- 少ない力での飛距離: 力をあまり使わずに飛距離を出せるため、キャスト時のコントロールが向上し、無理なくキャストできます。
- スムーズなライン放出: ラインの放出が滑らかなため、フェザーリングがしやすくなります。
デメリット:
- 柔らかいラインとの相性: PEライン8本編みなどの柔らかくしなやかなラインとの相性が良くありません。
- 流し釣りとの相性: ドリフト釣りなど、ラインを流すタイプの釣りとの相性が悪いです。
- ライントラブルへの注意: 密巻きがないリールでもフェザーリングを心掛け、ラインにテンションをかけてから巻き始めることが重要ですが、密巻き搭載リールではこれらの点にさらに注意を払う必要があります。特に、ライントラブルを避けるための注意が一層必要です。
密巻きのトラブルについて
現在24ツインパワーと22ステラ、23ヴァンキッシュの3機種にインフィニティループ(密巻き)が搭載されています。
この超密巻き機能を備えたリールとそうでないリールを比較すると、キャスト時のラインの抵抗が格段に少なくなり、より軽やかに投げることができることが大きな特長です。この違いは、実際に比較してみると明らかに感じられます。
しかし、この機能にはデメリットも存在します。ラインが放出される際に、通常のリールよりも多くのラインが出てしまう傾向があり、これがトラブルの原因となることがあります。特に、ラインがクロスして巻かれる状態と比較すると、ラインが塊で出てしまうことがあります。
過去には、2000年頃のシマノ製リールにも密巻き機能が搭載されていましたが、ダイワ製リールと比較してライントラブルが多い傾向にあり、数年後にはこの機能は廃止されました。しかし、時代が進み、AR-Cスプールの搭載や道具の進化によりライントラブルのリスクが減少した中で、密巻き機能は再び登場しました。
私自身、一般的なライトゲームやサーフキャスティング、エギングでは特に問題はありませんが、渓流トラウトや強風下でのアジングでは稀にトラブルが発生しました。
磯のヒラスズキ釣りでは、風向きによる釣行が主となり、時には風速15mを超えるような厳しい条件下でも釣りを行います(安全面には十分注意しています)。私の場合、リールを巻くだけでなく、サラシの中のピンスポットにミノーを流し込む釣り方を主に行っていますが、このような条件下ではラインスラッグを避けるのは現実的に難しいです。
このような使い方をすると、22ステラを使用しても、どうしてもトラブルが避けられませんでした。ヒラスズキ釣りに精通している方なら、この問題の深刻さを理解していただけると思います。
対処方法
ライントラブルに関する相談を多く受けてきた経験から、22ステラの調整を行いながら、ライントラブルの発生リスクを軽減するための実験を重ねてきました。
その中で、以下の点が重要であることがわかりました。
- フェザリング: ラインの放出と制御を適切に行うためには、フェザリング(指でラインを軽く触れながらコントロールする技術)が不可欠です。
- ラインローラーへの正確なラインのセット: ラインがラインローラーにしっかりと乗った状態で巻き取ることが重要です。これにより、ラインの巻き取りがスムーズになり、トラブルを防ぐことができます。
当然ながら、これらの基本的なリールの扱い方ができることは、ライントラブルを避けるための前提条件です。これらの技術が欠けている場合、ライントラブルの発生は使用者側の問題とも考えられます。したがって、リールの正しい使い方を理解し、実践することが、トラブルを未然に防ぐ鍵となります。
逆テーパー化
基本的なリールの使い方をマスターしている方であれば、特定の釣り方においてトラブルが避けられない場合、逆テーパー化によりライントラブルは大幅に減少すると感じています。実際、私自身も逆テーパー化を施し、様々な釣り方を試してみました。完全にトラブルをゼロにすることはできませんでしたが、ほとんど発生しないレベルまで減らすことができました。
シマノのAR-Cスプールは、ダイワのスプールと異なり、平行巻きでトラブルを防ぐ点が魅力でした。しかし、スプールにラインが均等に巻かれる状態から、薄いワッシャーを1枚取り除く程度の調整でラインを巻くと、スプール上部にラインがわずかに多く巻かれる逆テーパー状態になります。
この逆テーパー化により、ラインが放出される際にテーパー形状がブレーキとなり、ラインが一気に出る現象を大幅に軽減できます。この方法だけでトラブルがなくなる方も多いはずです。
しかし、逆テーパー化にはデメリットもあります。規定量のラインが全て巻き取れなくなることや、キャスト後半やラインが減ると放出抵抗が大きくなり、飛距離が落ちることがあります。
特にシマノのAR-Cスプールは、スプールエッジが大きいため、逆テーパー化によりラインが減った状態では、インフィニティループ特有のキャストフィーリングが失われることがあります。シマノ製リールのファンには効果的な対策ですが、特定のメーカーにこだわりがない方には、22ステラを使うメリットが薄れるかもしれません。
逆テーパー化は、2000年前後の密巻き機能搭載のシマノ製リールを快適に使うための定番チューニングでした。20年経っても、同じ方法で快適に使えるようになるのは、少し複雑な気持ちです。
その他対処法
- 適度にハリのあるラインを選ぶ: ラインはしなやかさと適度なハリを兼ね備えたものを選んでください。これにより、ラインがスプールから一気に放出されることを防ぎ、ライントラブルを減らすことができます。
- ラインを巻きすぎない: メーカー推奨の糸巻き量を守り、スプールエッジまで巻くことを心掛けてください。少し少なめでも問題ありません。ラインを多く巻きすぎると、トラブルの原因となります。
- 糸巻き形状を平行~緩めの逆「ハの字」に調整する: ラインテーパーは平行から緩めの逆ハの字に調整します。ハの字型になると、上部のラインがばらけやすくなり、トラブルの原因になります。
- フェザリングで余分な糸ふけを出さない: キャスト後はフェザリングを行い、ラインのたるみを避けてください。これにより、次のキャスト時のライントラブルを防ぐことができます。
- テンションを掛けてラインを巻き取る: 釣り中は可能な限りラインにテンションを掛けて巻き取るようにしましょう。特にラインのテンションが掛けにくい釣りでは、ロッドを操作してラインに適切なテンションを保つことが重要です。
優先度としては逆テーパー化が最も効果的で、それでもダメな場合にはラインを少し減らす程度が良いと思います。
まとめ
もし密巻きに少し不安を感じる方や、実際に使用してみてどんな対策をしてもトラブルが発生するという方は、トラブルが起きにくいとされるダイワのリールを検討してみるのも良いかもしれません。それぞれの釣りスタイルや好みに合わせたリール選びが大切です。